製品情報:「パントレ」橋梁向け水系塗膜はく離剤
- 2014.09.30(火)
2022年3月に橋梁向け水系塗膜はく離剤 「パントレ」のNETIS登録番号が【 KK-160028-VR 】から【 KK-160028-VE 】 に更新されました。
これにより NETIS 掲載期間が 2027年3月31日まで延長となりました。
これもひとえに皆様からの多くの活用効果評価を頂いたおかげです。引き続き新技術としてご活用ください。
※NETIS:国土交通省の公共工事等における新技術活用システム◆ 新技術名称 パントレ工法(NETIS閲覧)
◆ NETIS登録番号 KK-160028-VE近年、高度経済成長期に建てられた建造物の建て替え時期を迎えており、橋梁の耐震化や補修工事の需要が高まってきています。塗料には耐久性能を向上させる目的などから、鉛やPCBなどの有害物が含まれているものもあり、これらは人体に対する毒性が非常に強く、発がん性があるほか、皮膚障害や内臓疾患などを引き起こした事例があります。
塗料の塗り替え前には旧塗膜を除去する必要がありますが、鉛など有害物質が含まれている塗料の剥離作業に対して、厚生労働省労働基準局安全衛生部より「鉛等有害物を含有する塗料の剥離やかき落とし作業における労働者の健康障害の防止について」という通達が2014年5月末に出されました。これは施工業者・作業者及び発注者にも周知徹底を求めたものです。
本通達では「剥離作業は必ず湿潤化して行う」事と、そうでない場合でも「湿潤化した場合と同等程度の粉じん濃度まで低減させる」事を求めています。このような環境で、剥離剤を用いた下地処理工法が注目されており、弊社でもこの度、環境対応型非塩素系ペイントリムーバー「パントレ」を発売します。
鋼道路橋の鉛などの有害物質を含んだ塗膜の剥離作業に向けて開発しました。塩素系溶剤を含まなく環境にも配慮しています。もちろん、先の通達に沿った湿式工法です。塗膜内部を湿潤化させて、旧塗膜剥離を容易に行います。パントレ工法の特長(従来のブラスト工法や電動工具処理方法と比較した)
1) 環境に配慮
◆環境保護を目的とした規制対象化学物質は使用しません(PRTR法非該当)
◆塩素系有機溶剤「ジクロロメタン」を含みません
◆従来の塗膜剥離剤との比較では、低毒性で生分解性(98%)を備えます2) 作業環境の保全
◆塗膜含有の有害物質(鉛、PCB、クロム等)の飛散・拡散を抑え、作業者への安全性や周辺環境への影響を低減。
◆塗膜除去作業時の騒音や溶剤臭発生を抑制3) 作業効率アップ
◆従来の塗膜除去に比較し、作業効率を高める事で、処理コストの削減に貢献。
◆ブラスト処理の際に発生する産業廃棄物量を大幅に削減します。
◆従来までの環境対応型剥離剤と比べ、剥離力が非常に強力です。パントレ工法の作業工程
1) 塗膜の種類・塗膜厚・塗装経過年数・劣化状況などを事前に把握し、パントレの適正確認後、必ず事前の予備剥離試験を実施下さい。
2) 作業場所とその周辺範囲に、旧塗膜や剥離剤などの付着防止のために、ポリエチレンフィルムなどで養生してください。また、塗布面に付着した泥・苔・鳥のフンなどは剥離剤の浸透を妨げるので事前に除去下さい。
3) パントレを充分に撹拌した後、リシンガン、エアレスなどで塗布面に塗布。塗布後、表面をシートで被覆養生する事で剥離性能は向上します。
● パントレ標準塗布量の目安:1kg/㎡
4) パントレを旧塗膜と素地界面まで浸透させるため、塗膜が軟化するまで放置します。
5) パントレの有効成分が多層塗膜の深部へ浸透し、軟化・膨潤状態に変化します。
● 塗布から軟化・膨潤までの時間は16時間以上(標準の場合)。外気温、気象条件により異なります。
6) 塗膜の軟化・膨潤状態を確認後、刃付きスクレーパーなどで塗膜を除去します。
7) 鋼材面のアンカーパターン凹部やボルト部には塗膜が残存します。軟化が不十分なこのような箇所には再度パントレを塗布してください。
● 塗膜を完全に除去する際は、巾狭のスクレーパー、または、鋲カキ、ワイヤーブラシを併用してください。
8) 電動工具などで塗膜を除去するとともにディスクサンダーなどで目荒らしします。
● 除去された塗膜は、厚さ0.15mmの廃棄袋を2重詰にし、専用容器に入れて指定場所内に集積してください。
その他「パントレ」の安全使用上のご注意事項は、安全データーシートSDSを御参照下さい。ペイントリムーバー「パントレ」を始めとして、鉛・PCB 等の有害物質対策用品のカタログです。
◆「パントレ」カタログ(11版 2024.9月版)ダウンロードはコチラをクリック。